2015年, 日本, 126分
家族。
姉妹にとってお母さんが違うということは、もはや問題ではありませんでした。
あらすじ
鎌倉にある一軒家で、3姉妹の幸と佳乃と千佳は、それぞれが働きながら何でもない毎日を過ごしていた。ある日、3人のもとに、幼い時に家族をおいて家を出ていった父の訃報が届く。もう何年も会っていない父親の葬儀に出るのをためらいながらも出席した3人は、自分たちの母の雰囲気とどことなく似た父の今の奥さんと、腹違いの妹・すずと出会う。ひょんな事で、父の思い出を語り、短い時間を過ごしたすずとの別れ間際、幸は自分たちの家で一緒に暮らすことを提案し、4人は一緒に暮らし始めることになる。
キーワード
☆家族
☆腹違いの姉妹
☆自分の存在
感想
※内容に触れています。
監督・脚本・編集は是枝裕和さん。
始終フワ〜とした空気が漂うやさしい雰囲気の作品でした。
小さい時に、お父さんもお母さんも出て行ってしまった3姉妹と、彼女たちのお父さんとお母さんが一緒になって自分が生まれたという「すず」。
そんな4人が一緒に暮らすというのだから、一見ネガティブになりそうな状況だけど、むしろポジティブになるという、映画『誰も知らない』とはまた違った、家族のあり方を考えさせられる是枝監督らしい作品でした。
→映画『誰も知らない』について書いた記事はこちら
この2つの作品に共通しているのは、子どもだけで暮らしているというところ。
幼い子どもたちだけで世間から隠れるように過ごす様子に、見ているだけで居た堪れなくなってしまう『誰も知らない』に対し、『海街ｄｉａｒｙ』は、年頃の3姉妹が地域に溶け込みそれぞれ自立した大人であるというところが大きく違いますが、どちらの作品も子どもが母親の代わりをしています。
両親が出ていってしまった後、姉妹をまとめてきたであろう幸と、血の繋がっていない頼りない母の代わりに父の看病を頑張ってきてしまった「すず」は、母親は違えど似たような性格をしています。CM中のテロップでは「2人の関係の溝」というようなことが書かれていた気がしますが、初めに父の話をした時から分かり合えていたような様子です。そんな、しっかり者の長女と、表面上は明るく世間にうまく立ち回れるけど、精神面ではちょっと不安定な次女、明るく自由人な感じだけど、自分の落ち着く場所をしっかり見極めている三女の典型的とも言えるような姉妹の性格も興味深く描かれていて、両親のことは自分たちにとっては関係ないとでもいうように一つ屋根の下で過ごす4人が、なんだか羨ましいぐらい自然に相手のことを思い合って生きていく姿がとても魅力的に描かれていました。
海岸で姉妹3人がすずの不安だった心を優しく包んであげるシーンは、心にジーンと響きます。
映画館で上映していた時から、日本で数々の賞を受賞するなど話題が耐えず、ステキな作品なんだろうなと前々から気になっていたのに観る機会を作ることができず、つい最近、吉田秋生さん原作の同タイトルのマンガ『海街ｄｉａｒｙ』1巻の『蝉時雨のやむ頃』と、2巻の『真昼の月』を読んだばかり。
千佳がクリクリパーマだったこと以外はおんなじです。
予習もばっちりで期待を膨らませ過ぎてしまったせいでしょうか？
見終えた後、あまりにもみんな良い人で、何にも起こらな過ぎて、ちょっと困惑してしまったブー子でした
豪華な出演陣
香田家のしっかりものの長女、幸役は綾瀬はるかさん。
異性への想い方に癖のある次女、佳乃役は長澤まさみさん。
三女で明るい千佳役は夏帆さん。
そしてこちらもしっかりせざるを得なかった腹違いの妹、浅野すず役には、制服姿がとっても爽やか！サッカーシーンも可愛らしい広瀬すずさんと、なんともステキな美人4姉妹です。
印象深い役どころの俳優さんは、
すずといい感じになるサッカー仲間。兄弟漫才『まえだまえだ』の弟、前田旺志郎さん。
姉妹がお世話になる定食屋のやさしいおばちゃん、風吹ジュンさん。
そして、三姉妹の平気で？置いて出て行ってしまった母親役の大竹しのぶさんに、何かと口だけは出してくる叔母さん役の樹木希林さん。
そして、映っているだけで味のあるリリー・フランキーさんといった、何とも味のある俳優さんばかり。
その他、加瀬亮さん、鈴木亮平さん、池田貴史さん、坂口健太郎さん、キムラ緑子さん、堤真一さんなど、名高い俳優さんたちが出演されていました。
ここも気になる Best 3
3.初めに佳乃が着ていた上着がカワイイ
2.ライスコロッケが美味しそうだった
1.釜揚げしらすも美味しそうだった
心に残る台詞
☆綺麗なもんを 綺麗と思えるのが嬉しい
印象的なシーン
☆すずさんのプロモーションビデオかというようなシーンの数々
観てよかったか？
５点 大変良かった！
４点 良かった
３点 ふつう
２点 ん～～～
１点 所々寝た（とばした）
０点 見るのを止めた
もう一度観たいか？
５点 もう何度も観てる
４点 観たい
３点 観るかも
２点 何とも言えない
１点 できれば他の作品を
０点 記憶から末梢したい…
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ブー子