2014年, アメリカ, 116分
【R-15指定】の作品です。
人生より過酷な旅が自分を変えるキッカケになる。
明日(2016年2月3日)DVD発売です！
気になる劇中曲
『El Condor Pasa(コンドルは飛んでいく)』
アメリカ民謡:歌詞があるんだ…
『Red River Valley(赤い河の谷間) 』
少年の声が癖になります
『Walk Unafraid』
「このエンディング曲好き」
感想
始まって2分で、波乱の幕開け!
シェリル（リース・ウィザースプーンさん）の過酷な旅と過酷だった生活が交互にリアルに映されますが、集中力が切れることなく見入ってしまった。
3ヶ月掛けてアメリカを縦断する、自然歩道「パシフィック・クレスト・トレイル【PCT】」1600キロの旅をしたシェリル・ストレイドさんの自叙伝を映画化した作品。
数メートル歩いただけで止めたくなってしまう程、バカに大きく重い荷物を背負い、テントを立てるのにも一苦労のシェリル。ガスコンロの種類を間違えて持ってきてしまうなど失敗の連続だけど、自分の人生を見つめ直すために、彼女は1歩1歩と長い道のりの進み続ける。最愛の母（ローラ・ダーンさん）を亡くしてから、壊れてしまった自分を変えるため・責任感があった母に誇れる昔の自分を取り戻すために…。
希望を持って前向きに生きていた母が亡くなった喪失感。
彼女の中のいろいろな葛藤が、ドラッグだったり、夫を何度も裏切ることだったり、自分ではコントロールできない行動となって現れていく。それは楽な方に流されてしまったからかもしれないが、そうでもしないと生きていられなかったのかと思うと、何とも言葉が出ない。
何も満たされていないということに気付いた時、人は変わるチャンスだということか。
生活を変えるために彼女の選んだ方法は、そんな人生よりも辛く過酷なこと。
だけど、そこから感じ、得るものは多い。
この差はなんだろう。
人生とはなんだろう。
自分探しという言葉では表現しきれないモノがぎっしり描かれています。
おまけ
※内容に触れていますので、知りたくない方は飛ばしてください。
離婚をする日に「離婚を止めればいいのに」と言うタトゥ師の男性と、事務的に書類を受付ける女性の対応。
歩いている途中に出会った、車に乗ってホームレスの取材をしたいと言って、ずけずけ失礼なことを適当に聞いて、テキトウに解釈し嗜好品を置いてさっさと去っていった男性と、キャンプ地でちょっと強面だけど、料理を作ってくれ、荷物を見て「これ必要？」と問いながら仕分けを手伝ってくれるおじちゃん。
旅は誰に会うかは分からない。だから怖くて、おもしろい。
そこから自分が何を思い、何を得られるか…。
自分の考えや感情は、その時の状況によっても変わるモノ。それをうまくコントロールできたら、もっと器用に生きられたら、苦しむことはないのだろうか。
彼女のお母さんのように、辛いことがあって、もし他人から見て「楽しくない」と思われるような人生も、それを楽しめるかどうかは、その人の考え方次第ってこと、か。
最後に映画の最後の彼女の言葉を忘れないためにメモ。
「一つの行動が何を生むか 知るすべはない 何が何を導き 何を壊し 何を花開かせ 枯らせ 道を変えさせるのか もし自分を許したら？ 後悔していたら？ でも時が戻っても 私は同じことをするだろう（中略）すべてのことが私をここへ導いたのなら？ 何の救いも 得られていなかったら？ 既に救われていたら？（中略）私の命は…私と切り離せない 自然のままにあるべきもの」（ラストシーンより）
心に残る台詞
☆勇気が君を拒んだらその上を行け 12：50
☆「考え方は人それぞれよ」「だから世の中 問題だらけ」 27：50
☆必要だと思ったら理由を言って 46：00
↑
荷物の仕分けを手伝ってくれたおじいちゃんの言葉
☆計画通りよ 自分が傷つくとは思わず 49：00
☆自分を追い詰めるな ここまで来ただけでも立派だ 50：00
☆いつも誰かの母親だったり奥さんだったりで 自分の人生を操縦したことがない まだまだ時間はあると思っていたのよ やっといろいろ始めようとしていた時にまったく 56：13
☆私が唯一教えられるのは最高の自分の見つけ方とそれを手放さない方法よ 1：11：05
☆美しさの中に身を置け 1：15：30
印象的なシーン
☆シェリルが母の死に直面し悲しんでいる時に、他人が街で楽しそうにしているシーン
☆靴のサイズ交換シーン（買ったお店によってはできる）
☆丁寧な言葉遣いの子どもからの歌のプレゼントシーン
観てよかったか？
５点 大変良かった！
４点 良かった
３点 ふつう
２点 ん～～～
１点 所々寝た（とばした）
０点 見るのを止めた
もう一度観たいか？
５点 もう何度も観てる
４点 観たい
３点 観るかも
２点 何とも言えない
１点 できれば他の作品を
０点 記憶から末梢したい…
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ブー子