あらすじ
息子の明とアパートへの引越しを終え、大家には「夫は海外出張中で息子と2人」と挨拶を済ませた母・けい子。部屋に戻り、言葉を掛けながらスーツケースを開ける2人。中に次男の茂、もう1つには次女のゆきを隠していた。そしてこの家族にはもう一人、電車でやって来たのは、長女の京子。母子家庭である母の苦肉の策だった。明以外の子どもは外に出ない、静かに過ごすというのがこの家での約束。初めの頃は仕事で遅くなっても帰ってきた母であったが、外に恋人ができると家に帰らなくなり、書留で生活費を送るだけになっていった。