6点『遥かなるクルディスタン』問題から考える

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あらすじ

首都・イスタンブールに出てきて数ヶ月。水道管の水漏れの位置を探す仕事をするトルコ人のメフメットは、クリーニング店で働く恋人・アルズと仲良く、何でもない日々を過ごしていた。ある日、スポーツの観戦がきっかけで、街でクルド人への暴動に巻き込まれてしまったメフメットをベルザンという若者が助けてくれる。彼は広場でミュージックカセットテープを売って生計を立てているクルド人だったが、2人はいつしか自分の身の上話をするまでに友情を深めていく。1999年にベルリン国際映画祭でベストヨーロピアン・フィルム賞と平和賞を受賞した、トルコ人女性イエスィム・ウスタオウル監督の作品。

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心に残る台詞

☆何が普通で何が違うの?

印象的なシーン

☆水面に映る場景
☆水道管の水漏れを探すシーン
☆リアルな紛争のシーン

みどころ

トルコに住むクルド人迫害問題と、偶発的な出来事が重なった結果、不本意ながらもこの問題に巻き込まれていくメフメットという若者が成長していく姿

 
 

感想

ザラザラした映像に映し出される街の景色と、トルコに住む少数民族・クルド人の決して平穏とはいえない生活を見る。
水面に映る場景や、臨場感あふれる映像に、国が抱える問題を知り、考えさせられる作品です。

トルコの東部に多く住むクルド人。正直言うと、この作品を見るまで、あまり良く知りませんでした。

国にある問題に目を背けられる状態ではないから、と言ってしまえばそれまでだけど、問題に向き合い自分の頭で考えることの大切さと、人を助ける、という意味を考えるキッカケになる1本です。

備忘録を兼ねて

※内容に触れていますので、知りたくない方は飛ばしてください。

DVDの裏・解説リーフレットより
〜トルコ国内には1,200万人のクルド人が生活していると言われていて、何年か前まではクルド語を話すことさえ許されていなかった。廃墟となった村は3,000以上にもなり、村人の多くが大都市イスタンブールに移動。人口1,500万の多くがスラムに住むという問題を抱えている…。
この現状を背景に、この作品に出てくる、クルド人のベルザン(ナズミ・クルックスさん)は、自然災害というよりも、実際には政治的な問題により住むことが難しくなってしまった故郷を離れ、首都イスタンブールで生活しています。彼の生き方は、辛い過去にとらわれているだけではなく、いつも前を向きです。困った人を助けようとする彼の行動は、初めこそ疑ってしまいそうな行為でしたが、物語が進むに連れ、どんどん彼の優しさに惹かれていきます。

一方、この作品の主人公・メフメット(ニューロズ・バズさん)は、田舎を離れ首都にやってきたばかりの若者。自分の銃ではないのに捕まってしまうシーンなどから、あまりにも無知で無力だったけど、次々に自分に起こる問題に翻弄されながらも、突き動かされていく人物です。

彼の救いは、自分の意志をはっきりと持った行動力のある彼女・アルズ(ミズキン・カパザンさん)の存在と、暴動中に出会ったベルザンという、まるで兄のような人に出会えたこと。

彼女は、ドイツ生まれのトルコ育ちで、一見何も不自由のなさそうな女性ですが、恋人メフメットのため、友人・ベルザンを思う彼のために起こす行動は、軽い気持ちでできることではなく、人としての強さも感じます。その後どうなったのかはあくまで想像ですが、何が起こっても一緒に問題を解決し、支え合うことができる人というのは、こういう人なのかもしれない。

 
 


観てよかったか?
5点 大変良かった!
4点 良かった(考えさせられる)
3点 ふつう
2点 ん~~~
1点 所々寝た(とばした)
0点 見るのを止めた


もう一度観たいか?
5点 もう何度も観てる
4点 観たい
3点 観るかも
2点 何とも言えない
1点 できれば他の作品を
0点 記憶から末梢したい…

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ブー子