(更新 2016.08.31)

8点『グレン・ミラー物語』自分のサウンドを追い求める

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1954年, アメリカ, 115分
サクセスストーリーの裏には、いつも家族のことを気にかけるグレンと、グレンの仲間など周りに気を使えるクレアの夫婦愛がありました。

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あらすじ

自身のトロンボーンを質屋に入れたり、ガソリンスタンドで収入を得たりしながら、自分の音楽を模索して暮らしていた若き日のグレン・ミラー。有名なバンドに入団後、巡業先のニューヨークで勉強を始めるために退団。その後、結婚、自分の楽団を作るなど、自分の音楽を追い求めた彼の半生を、たくさんのヒット曲と共に描かれた実話ベースの物語。

気になる劇中曲

「ムーンライトセレナーデ」 オープニング・タイトル

 

キーワード

☆グレン・ミラー
☆トロンボーン奏者
☆バンド・リーダー
☆愛妻家

感想

グレン・ミラー、「ムーンライト・セレナーデ」「真珠の首飾り」…。
ブー子が知っていたのは、お名前と有名な曲だけ。

はじめこそ自由奔放で何て強引な人なんだと思ったけれど、音楽とクレアを一途に愛した彼の情熱は魅力的で、徐々に作品に引き込まれてしまいました。

何年の時なのか表記されないのが少し残念ですが(戦争時の新聞記事で一瞬1944年と分かる)、ジャン・リュック・ゴダールさんのような「ザッツ テクニカラー」的な演出あり、曲のタイトル付きの演奏シーンもたくさんあって、最後まで見入ってしまいます。

世間に認められるまで決して順風満帆とは言えないけど、音楽でも生活でも自分スタイルがあり、自分の気持ちに真っ直ぐで有言実行の彼の人柄と、彼を支えたクレアの存在に感動しました。

どこでも妻と一緒、何でも一つずつ乗り越えていく2人の姿に、互いを信じるということがどういうことなのかを学べます。

グレン・ミラーを演じるのはジェームス・スチュアートさん。
倹約家でいつでも彼を信じ、自信を失っている時でも「愛してる」と励ます妻クレアを演じているのは、ハスキーボイスがチャーミングなジューン・アリスンさん。

ダンスの時や、慰問演奏に出発する彼を見送る時など、衣装もとってもかわいかったです時々、アドリブかと思わせられるような照れ笑いを含め、彼女の素敵な笑顔が印象的でした。
笑顔って本当に大事ですね!

このタイトルの通り、主人公はグレン・ミラーなんですが、その活躍があったのもクレアがいてこそ。
初めは、夢ばかり追いかけている男に否定的で現実的だったクレアが、気付いた時には一番の良き理解者になっているところ、「いつかチャンスが来る」と安定した生活を選んでいたグレンに対し喝を入れる彼女の姿は素敵でした。良きパートナーってこういうことなんですね。

大好きな音楽で、新しいスタイルを確立させただけでなく、自分ができることをやりきろうとした彼の生き様がたっぷり詰まった1本です。

収録曲
DVDは※約113分のハイビジョン・マスター版と約96分のスタンダード版が収録され、特典映像には、オリジナル予告編の他、フォトギャラリーとミュージックチャプターが入ってました。

ミュージック・チャプター順に。

再生ボタンを押せば下記The Very Best of Glenn Millerの収録曲が試聴できます。※5番目のセント・ルイス・ブルース・マーチのみこのCDです。試聴曲はどれも映画の中で流れてる曲とは違うテイストです。

1.ムーンライト・セレナーデ (新スタイルを見出した時に演奏した自作の曲)

2.真珠の首飾り
(演奏中、クレアに昨年の誕生祝いにとに”本物の真珠の首飾り”もプレゼント)

3.ペンシルバニア6-5000
(結婚10周年記念に披露した思い出の電話番号の曲)

4.タキシード・ジャンクション
(映画の挿入歌)

5.セント・ルイス・ブルース・マーチ
(軍隊の行進時、上官の命令に背き勝手に演奏した曲)


6.イン・ザ・ムード
(慰問演奏)

7.チャタヌーガ・チュー・チュー
(慰問演奏でフランセス・ラングフォードの歌と共に)

8.アメリカン・パトロール
(戦争当時の映像と共に)

9.茶色の小瓶
(クレアが大好き。2人の思い出の曲)

作品の中ではその他にも、「オーバー・ザ・レインボー」も少し演奏されています。

ジェームス・スチュアートさんが演奏するトロンボーンのスライド運びがとっても自然です。実際に演奏しているのでしょうか?

おまけ

※内容に触れていますので、知りたくない方は飛ばしてください。
2年間も音信不通の彼女に突然電話をかけ、婚約者がいると言っているのに会いに行く彼。
彼女の大好きな曲を聞いて思い出したように電話をかけ、半ば強引に彼女を呼び出し結婚する彼の行動力は、冷静に考えるとありえないけど、現実的な人さえも流されてしまうほどの勢いがあります。

なんて、見る目と信じる力が強い人なんでしょう。

失業した時も、流産してしまった時も、誰を攻める訳でもなく前を向く2人の姿はとても胸にグッと来ました。

悪いことばかりでも、良いことばかりでもない人生だけど、決められた道なんてない人生だからこそ、自分のやりたいことを自分の思うように全うしようとする。
それは軍隊の行進時に100年続く決まった曲を演奏する時のつまらなそうな顔、上官の顔を伺いながらも、新しいブルースの曲を指揮するグレンの様子にも表れていました。

心に残る台詞

☆離れていても心は通じる
☆失礼ですって?お互い理解し合えた

印象的なシーン

☆クレアの病室のシーン
☆結婚10周年のサプライズ
☆ライブのシーン
☆戦争のシーン


観てよかったか?
5点 大変良かった!
4点 良かった
3点 ふつう
2点 ん~~~
1点 所々寝た(とばした)
0点 見るのを止めた


もう一度観たいか?
5点 もう何度も観てる
4点 観たい
3点 観るかも
2点 何とも言えない
1点 できれば他の作品を
0点 記憶から末梢したい…

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ブー子