(更新 2015.10.21)

6点『リリィ、はちみつ色の秘密』に導かれた真実

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あらすじ

4歳の時、ママを死なせてしまった、リリィ。10年後、1964年7月に14歳の誕生日を迎え、使用人のロザリンと買い物をしに町に出る。世間は未だ、黒人に対し不当な行為を続けている時代。ロザリンは町の人に臆することなく毅然な態度で接した結果、暴力を受け、留置所の病院に送られてしまう。一方、リリィは、父の威圧的な態度に耐えきれず、家を抜け出すことを決意。ロザリンを助け出すと、母の遺品に書いてあった、サウスカロライナ州のティブロンを目指す旅に出る。

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町で食べ物を買おうと店に入る時、店頭に「黒い聖母のハチミツ」が置いてあるのに目が止まり、何かを感じたリリィは、そのハチミツを作っている人・オーガストの家を訪ねる。問題が起きることを懸念するジューンと、感受性が豊かなメイに出迎えられ、本当の事を言い出せないリリィだったが、オーガストの好意で、ハチミツ小屋で手伝わせてもらうことになる。

心に残る台詞

☆彼らに謝るのは「死」なのよ 服従と同じ
☆見えないものを書くのが作家だろ?
☆何も感じない方が 長生きできるわ
☆大したことないの家の色なんて 誰かが幸せならいいのよ
☆大事なのは事実じゃない どう行動するかだ

印象的なシーン

☆ピンクの家での自己紹介
☆ハチミツに向かって歌うシーン
☆紫色のハチミツを舐めるシーン
☆キッチンで歌い踊るシーン
☆水をかけ合うシーン

 
 

感想

スー・モンク・キッドさんの原作本を映画化した作品。

4歳の時に母を殺してしまうという、衝撃的なオープニング。
幼く曖昧な母の記憶、本当は母親にどう思われていたのか…。
数少ない遺品の中にあった地名から、母の思い出をたどっていく。
このストーリーに、どんどん引き込まれます。

みどころは、リリィ役のダコタ・ファニングさんの、美しく成長した姿じゃなくってリリィが「黒い聖母のハチミツ」を通し、成長する姿。何かに導かれるようにオーガストと出会い、様々な性格の女性と一緒に生活し、仕事をし、少しずつ心が救われていきます。
リリィの出会う人は「強気な人」や「相手の気持ちを感じやすい繊細な人」、「朗らかで優しい人」だったり「芯のある人」だったりと魅力のある女性たち。(それに比べ、男性はなんだか優しくない人ばかり目につきましたが、、、)良いことも嫌なことも経験しながら、その中で人は成長していくんだなぁという事を、しみじみと感じる作品です。

舞台は、黒人公民権法というものがあれど、差別感は未だに色濃く残るアメリカ。
そのような時代にも、土地や地位もあるオーガストさんのような黒人さんはいたのですね。クイーン・ラティファさん演じる、心が広く面倒見が良い人柄に惹かれます。

おまけ

※内容に触れていますので、知りたくない方は飛ばしてください。
①どんどん出てくるママの形見に、少し違和感を覚え、②男の子がリリィに「怒りを爆発させたくなる」「10年後にも15年後にもなるかもしれないけど…」と告白し、未来の約束を交わすシーンに疑問を感じ、③父が「俺を見捨てたから嘘をついた」という正直過ぎる理由に、……。

リリィが気を失ったり、本当のことをオーガストに告白し号泣したりするシーンに、今まで抱えてきた現実の重さを感じ、グッときます。しかし、実家の桃園で、リリィが手伝うシーンはなく、乱暴な父との関係にダコタさんも怯んでいないというか…。彼女は眼力もあり、気が強いというイメージがどうしても濃いので、悲しい過去に苦しんでいるような様子はあまり感じられませんでした

→映画『アイ・アム・サム』について書いた記事はこちら
→映画『アップタウン・ガールズ』について書いた記事はこちら

その他、DVDには特典映像がいっぱい
蜂のこと、南部なまりのこと、タゴタさんがカバンを頭にのせるシーンで笑いが起こること(←ブー子は笑ってない)、夏の話だけど冬に撮影したので寒かったこと(←ダゴタさんの仕草に違和感があったので、これを知って納得)などなど。こういう裏話的な話は好きなんですが、関係者さんたちの「配役完璧!」という自画自賛的なコメントや、「低予算で」「格安のギャラで」という話を何度も見せられちゃうと、拒否反応というか何というか、どう見ていいか分からなくなっちゃうんですけどね。
「ワールドプレミア」の映像は、女優の方々のお美しさ、役とのギャップにビックリです

備忘録

「マリア様に魔法の様な力はないの」
手を胸に当てて
「自分が信じられなくて不安になることがあったら 彼女の声を聞くの〈あなたは私の永遠の住みか 怖がらないで 私は大丈夫 私たちは大丈夫〉マリア様はずっとあなたの心にいる 心の中の母親として」
(オーガストのセリフより)
 
 


観てよかったか?
5点 大変良かった!
4点 良かった
3点 ふつう
2点 ん~~~
1点 所々寝た(とばした)
0点 見るのを止めた


もう一度観たいか?
5点 もう何度も観てる
4点 観たい
3点 観るかも
2点 何とも言えない
1点 できれば他の作品を
0点 記憶から末梢したい…

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ブー子