2013年, イタリア, 131分
あらすじ
有名な鑑定士でありオークショニアのオールドマンは人を信用できず、一度も結婚をしたことがない。ビリーという男と手を組み、安値で競り落とした「女性の肖像画」を集めては、自宅の隠し部屋に飾り、眺めることが唯一の安らぎだった。そんな彼が、自身の誕生日にたまたま受け取った電話は、両親が残したという女性・クレア・イベットンからの家具や絵画などの査定の依頼だった。約束の時間に姿を現さない依頼人に、初めこそ苛立ちを感じていたオールドマンだったが、査定を繰り返し屋敷に通ううちに、彼女が壁の裏側に住んでいることに気付く。一方、屋敷に来るたびに落ちている古いゼンマイのような部品が気になり、仕事で顔見知りの青年に頼み、その一つ一つを組み立ててもらいながら、女性とどう向き合って良いのか分からないオールドマンは、彼にアドバイスを求めるようになる。屋敷の使用人も彼女の顔を見たことがないという依頼人は、実は、部屋から何十年も出られていないという。そんな話を聞いたオールドマンは、いつしか彼女に惹かれ始めていく。