1952年, イギリス、アメリカ, 137分
絶望したバレリーナとピエロの物語。生きることについて考えさせられる、優しく寄り添う2人の関係に涙。
気になる劇中曲
『ライムライト』
感想
チャールズ・チャップリンさんの原作・脚本・作曲・アレンジ・監督・主演のヒューマンドラマ。
モノクロですが、チャップリン作品では珍しいセリフ付きの長編作。
バレエのシーンも美しく素敵です
過去に一世を風靡した曲芸師のカルベロが、踊れなくなってしまったことで命を絶とうとしたバレリーナのテレーズ・アンブローズを看病することになり、彼自身もまた彼女を励ましながら、もう一度花咲かせようと奮闘する。しかし時代の流行りには逆らえず、思うようにはいかないカルベロを今度はテレーズが応援する側になっていく。
知らない者同士が励まし、愛にも似た感情で互いを助け合う。
これは間違いなく1つの愛の形。
チャップリンが酔っぱらいを演じる姿は、まさにカトちゃん(加藤茶さん)。
そんな彼の何気ない仕草はもちろん!歌ったり楽器を演奏したりする芸達者な彼の魅力がいっぱい詰まってます。
テレーズ役は、2010年の映画『英国王のスピーチ』でもメアリー王太后役でも出演されているクレア・ブルームさんが演じられています。
物事がうまくいかない時、元気がない時に観たいオススメ作品です。
「少女を助け、成長を見守るマジシャンの姿」が、カルベロと重なるフランスの作品は、
→映画『イリュージョニスト』について書いた記事はこちら
おまけ
※内容に触れていますので、知りたくない方は飛ばしてください。
プライド、自信喪失、挑戦、妥協、諦め。
優しさと厳しさ。
挫折と成功。
そして、出会いと別れ。
辛い出来事にも意味があり、もしダメダメな人生だと思っても、誰かと関わりを持つことで、価値が生まれることがあるんです。
大勢の中で苦しんで、1人いる時間が大切な時があると同じように、1人で過ごしていたら想像もできないようなことが、人と接することで起こるのが人生。
絶望していたテレーズにとって「人生は素晴らしい」と何度も何度も繰り返し励ましてくれるカルベロが心の支えとなり、カルベロにとっても彼女を助けたいと思うことが生きる目的となって、心の支えになっていく。
しかし皮肉なことに、カルベロがお酒の力を借りず、プライドを捨ててまで臨んだ久しぶりの舞台の結果はボロボロ。落ち込む彼を励ますことが、テレーズの復活のキッカケになるというのが何とも言えない。
彼女の才能、未来を応援するかのように身を引く彼の姿に、そこにはプライドや意地のようなものも混ざっているのかもしれない。そんなことを想像すると、たまらなく涙が溢れてきます。
「必要なのは勇気と想像力 そしてお金がちょっぴり」
「君は闘おうとしない 病と死だけを考えてる だが避けられないのは死だけじゃない 人生だ いのちだ 宇宙の力を考えろ 地球が動き 樹木が育つ その力は君の中にもある 勇気と意思がその力を呼び起こす」
カルベロを通して伝えられるチャップリンの言葉が、スーッと心に染み渡る作品です。
心に残る台詞
☆人生は苦しいもんだ あとはすべて幻想
☆「希望がないの」「なら今だけに生きるんだ すばらしい瞬間は残っている」
☆「自分を敵にまわさずにチャンスをやるのさ 幸せのために闘うんだ
☆これ(頭)が最高の玩具だ 幸せになる秘密はここにある
☆一人でいれば皆 いい人だ だが群衆は頭脳のない怪物だ
印象的なシーン
☆ノミの曲芸
↑終わった後の表情の変化も
☆『春が来た』の夢の中の舞台シーン
☆バレエシーン
☆ラストステージ
観てよかったか?
5点 大変良かった!
4点 良かった
3点 ふつう
2点 ん~~~
1点 所々寝た(とばした)
0点 見るのを止めた
もう一度観たいか?
5点 もう何度も観てる
4点 観たい
3点 観るかも
2点 何とも言えない
1点 できれば他の作品を
0点 記憶から末梢したい…
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ブー子