(更新 2015.11.27)

満点『二十四の瞳』後世に残したい作品

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満点『二十四の瞳』後世に残したい作品

1954年, 日本, 156分

あらすじ

昭和3年4月4日。小豆島の分校に赴任した、新任のおなご教師・大石久子は、男の子5人、女の子7人の12人の子どもたちの担任となる。洋服を着て自転車に乗って通う姿を、あまり良く思わない町の人の冷ややかな態度に戸惑いながらも、子どもたちの24の瞳を濁してはいけないと、張り切って毎日を送る。そんなある日、子どものいたずらで足を怪我し、学校に来られなくなってしまった大石先生。子どもたちは先生に一目会いたいと、島の端にある先生の家を目指して歩く。ーーー子どもたちとの出会い、戦争、そしてなおも続く子どもたちとの繋がりが描かれる。

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みどころ

自然な演技の子どもたち

感想

ハリウッドの最新鋭技術を導入したデジタルリマスター版で再鑑賞。
dTVの解説によると、「貴重な映画を次代に残す為のプロジェクトとして、『砂の器』に続く修復作品の第二弾として選ばれた作品」だそうです。幼い頃に映画館で観たシーンが、キレイな映像となってココロにも蘇ってきました。台詞はところどころ聞き取りにくいシーンがありましたが、モノクロながら、小豆島の美しい景色がキレイでびっくりです

大石先生役の高峰秀子さんの、凛とした演技が光ります。
「お国のためにご奉公できるような国民に育てる義務がある」という時代。一教師として教えなければならないことと、自分が伝えたいこととのずれに気付きつつ、どうにもできない現実。命を惜しむと言うことさえも反戦思想だと言われ、教え子や自身の子どもに、生きて欲しいと伝えることも許されない世界って、いったい何なの?というような怒りさえ感じます。

何度観ても、様々なことを考えさせられる作品です。

おまけ1

※内容に触れていますので、知りたくない方は飛ばしてください。
たくさんの歌が出てきます。分かっただけでも「蛍の光」「ふるさと」「7つの子」「ひらいたひらいた」「小川」「おぼろ月夜」「荒城の月」「いつくしみ深き」「浜辺の歌」「仰げば尊し」「埴生の宿」ちょうちょのメロディで歌詞は「汽車ははしる〜」など、多数。輪になって遊んだり、汽車になって遊んだりするシーンも印象的です。

新しい歌をたくさん教えてくれる、子ども思いの優しい大石先生ですが、意外と自由人でおもしろいんです。修学旅行の船での移動中では、子どもに「歌を歌って!うまいから」と頼んでおいて、旦那さんの船が通り過ぎると分かると、歌そっちのけで立ち上がり、嬉しそう海の向こうを見入るというシーンが。そりゃ、気づいた子どもたちもみんな、歌の最中に、船の見える方に行っちゃうよね

また、小津安二郎監督の作品ではお馴染みの役者さんでもある、笠智衆さんが、分散場の先生役として出演されています。オルガンを弾きながら歌う姿や、子どもたちとうまくいってないというようなシーンに、思わずニンマリしてしまいました。

おまけ2

2015年11月25日(水)BS朝日1で『黒柳徹子のコドモノクニ「二十四の瞳」壷井栄 小豆島で生まれた反戦に思い』が放送されてました。
中でも印象に残ったことをまとめてみました。
○この作品が、昭和27年に壷井栄さんによって書かれたもので、昭和3年から21年にかけてのお話であること。また、子どもたちの様子は、ご自身の兄弟たちの姿を基に描いている、ということ。

○今でも、舞台となった分校の本校にあたる苗羽小学校の子どもたちが『二十四の瞳』を劇で演じている、ということ。

○壷井栄さんの最期の言葉は「みんな なかよく」

当時「竹一役」を分散場時代と本校時代を兄弟で演じたという、渡辺さんご兄弟が出演されていました。子役として出演された方たちは、今でも本当の同級生のような関係が続いているそうです。

他にもご兄弟姉妹で映画に出演されていた方がいるのではないかと気になったブー子は、dTVにて確認。作品の冒頭に「蛍の光」の曲と共に流れる【配役】を見ると…なんと分散場時代と本校時代の配役のうち、12人中、10人が同じ名字だという事が分かりました、以上です。

心に残る台詞

☆人の口に戸は立てられない
☆あんたが苦しんでるのあんたのせいじゃないでしょう?お父さんやお母さんのせいでもないわ 世の中のいろんなことからそうなったんでしょう だからね 自分にがっかりしちゃだめ 自分だけはしっかりしていようとしなくちゃね(中略)泣いたい時はいつでも先生のところにいらっしゃい 先生も一緒に泣いたげる
☆幸せになる事をずっと祈ってる
☆元気ですくすく育ってほしい
☆自分ばっかりが不幸だなんて思わないでちょうだい

印象的なシーン

☆子どもたちが大石先生に会いに行くシーン
☆「将来への希望」の作文のシーン
☆同窓会のシーン


観てよかったか?
5点 大変良かった!(心に残る)
4点 良かった
3点 ふつう
2点 ん~~~
1点 所々寝た(とばした)
0点 見るのを止めた


もう一度観たいか?
5点 もう何度も観てる
4点 観たい
3点 観るかも
2点 何とも言えない
1点 できれば他の作品を
0点 記憶から末梢したい…

 

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ブー子